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介護離職への道(43)マイナンバーカード

マイナンバーカード

親父が亡くなっていろいろ手続きがありました。母親は運転免許証も無かったので、早くからマイナンバーカードを作っておくように勧めてました。ところが、残念ながら全く活躍することのない、利用価値のないカードだと思いました。あくまで数年前の話です。

母親の印鑑証明を取る際には、母親のマイナンバーカードと私の戸籍謄本があっても、母親本人が来所しないと駄目でした。戸籍で私が子であることが分かり、子が本人であることは運転免許証で分かるのに、まだ母親本人を確認する必要があると言ってました。遺族年金も同じ、本人が出向かないと手続きしてくれません。

素朴な疑問です。手続きしてくれる親族がいない高齢者はどうしているのでしょう。歩けない場合はどうするのでしょう?全ての相続手続きなどは滞るのでしょう。役所の人間が家まで来て処理をしてくれるのでしょうか?その当時、不動産の相続が進まない、空き家が増える原因の一つだと思いました。

当時、マイナンバーカードの価値について調べてました。平成29、30年のメモ書きの一部だと思います。マイナンバーカード取得促進のための先進事例集というものが総務省にありました。見て唸りました。本当に唸ります。どこかの自治体の取り組みです。

 マスコットと「マイナちゃん」のオリジナルコラボシール貼付のカードケースをプレゼント。
内閣府配布のマイナちゃんクリアファイル、マイナちゃんシールや缶バッチを同封などの上、チラシを配布。
内閣府大臣官房番号制度担当室 (マイナちゃん着ぐるみの申込みはこちらへ)
総務省自治行政局住民制度課住民台帳第三係 (マイキーくん着ぐるみの申し込みはこちらへ)
来庁者へのPRポケットティッシュの配布
クリアファイルにグッズ(マイナちゃんシールや缶バッチ)を同封などの上、チラシを配布

はっきり言って、完全に税金の無駄使いだと思いました。この取得促進事業にいくら使ったのでしょう?

つい最近ではマイナポイントの広報で「舘ひろし」が着ぐるみ被ってるのを見かけました。いくら掛かったCMでしょうか?普及しない理由をすり替えている感じです。

給与口座の紐づけ、特定口座等の紐づけ・・・誰も必要としません。要するに、一般国民に価値があるソフトが無いのです。国税のメリットだけかと思ってしまいます。「一生でいくら稼いで、いくら税金納めたか」が主目的でしょうか?

コロナ給付金に使うより、遺産相続時など役所資料の一括取得、本籍が何か所も変わっていた場合でも、いちいち各自治体に戸籍謄本を請求するのではなく、現住民票のある役所で一括請求できる、もしくは一括取得できるようなソフトを構築して欲しいものです。いろんな書面にいちいち名前、住所、印鑑、全てを廃止してカードの提示だけ処理して欲しいものです。役所も仕事が減るだろうに。

最近は法務局が空き家の対策だろうと思いますが「法定相続情報証明制度」なるものをやっているようです。しかし、結局、本籍がいくつか変わっていれば、この制度を使っても楽では無さそうです。書類のコピー数が減るだけです。労力はあまり変わらない。銀行など受け取る側が楽なだけのように思います。

後々のことです。
2019.04.03からマイナンバーカードがあればコンビニのFAX複合機で住民票、印鑑証明書などが発行できるようになりました。役所で発行するより手数料が100円安いです。住民票が必要になったので試して見ました。パスワードがNGでした。ロックが掛かりました。しっかりメモもあったのにオカシイです。

止む無く市役所にロック解除に行きました。その折に、分かりました。
転入時にマイナンバーカードの住所変更をしました。同時に暗証番号も再登録が必要だったようです。役所の人間が知らなかったのです。したがって、暗証番号が入って無かったのです。これは、完全に市役所の担当者のミスだと思います。思い返せば、マイナンバーカードの住所変更もマニュアル見ながら長々とやってました。

自分で入力した方が早いのではないかと思うぐらい非常に時間が掛かりました。焦った担当者は暗証番号の再登録まで頭が回らなかったのでしょう。転入時の話を指摘したら、「暗証番号の登録は任意」だそうです。こちらから暗証番号の変更を願い出なければヤラナイってことです。役所の人間が知らないことを知ってる訳がないです。

言い訳としか思えませんでした。しかも、本人確認に運転免許証が要ると言うので、全く呆れてしまったことを思い出します。マイナンバーカードに顔写真あるのに。暗証番号の入力が無いと身分証明書にならないような話を聞かされました。さすがに運転免許証の暗証番号は聞かれませんでした。しかし、マイナンバーカードは呆れた身分証明のカードです。役所でも価値無しで使えませんでした。

転入時に暗証番号の再登録の必要性を知っている国民は果たしているのでしょうか?役所の担当者が暗証番号は任意ですが、再登録はどうしますか?と言わない限り、誰も登録しないし、変更もしないでしょう。当時で普及率が15%、その何%の人が知っているのでしょう?

最近では新型コロナの影響で10万円のオンライン給付とか言ってました。普及率が少し上がったようです。私はマイナンバーカードを持っていましたがICカードリーダーが無いので使えませんでした。たぶんリーダーがあってもオンライン給付は申請しなかったと思います。はっきり言って、現段階ではあまり信用出来ないです。銀行口座番号などの入力も必要だろうから怖くて使えません。結果は想像通りでした。使わなくて良かったと思いました。

遂に普及しないので保険証や運転免許証が引っ付くようです。恐ろしや。
亡くなった親父が良く「役所は申請主義なので、こちらから申請しないと何もしない」と言ってました。サービス提供主義なら、いくらでもマイナンバーカードの活用方法はありそうです。役所の仕事が減る、人が減るのでヤラナイのだろうと思ってます。減る仕事など大した中身も無いだろうに。その分、もっと価値のある仕事をしたら良いと思います。

※メモ
マイナンバーカード、ポイントが付く・・・馬鹿げたことばかりしないで、もっとアイデアを出して活用できるソフトを作って欲しいです。低率減税とか中途半端です。高所得者が高額の食品買っても減税です。低所得者への還付に使えないかとも思ったりします。これからの価値のある活用例が増える事を期待したいと思います。