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フリーソフト(13)Thonny Python IDE インストール(更新)

Thonny 3.3.13に更新

Thonnyは初心者向けのPython IDE(統合開発環境 Integrated Development Environment)です。Thonny 3.3.13 はmicro:bit V1、V2に対応しています。そのために長らく使っていたThonny 3.1.12 から 3.3.13に更新しました。以下に更新した手順や変更点などを記載します。
※他のMicroPython(Raspberry Pi Pico、ESP32、ESP8266、SSH)にも使えるようです。

ダウンロード

Thonnyのサイト(https://thonny.org/)からversion 3.3.13をダウンロードします。右上から各OSに適合するものをダウンロードします。
Thonnyのサイト
私の場合はWindowsです。右上のWindowsをクリックして、適当なフォルダにダウンロードします。
ちなみに、右上の3.3.13をクリックするとzip形式のポータブル版などがダウンロードできるページに遷移します。
ダウンロード
「thonny-3.3.13.exe」がダウンロードされました。
ダウンロードファイル

インストール

私の場合、古い Thonny 3.1.12がインストール済みですが、そのまま「thonny-3.3.13.exe」をクリックしてインストール(更新)します。Next>
インストール

I accept the agreementをチェックして、Next>
agreement

デスクトップにショートカットを作成するなら、Create desktop iconをチェックして、Next>
Create desktop icon

下図の画面で古いThonny 3.1.12の場所が示されてるいるので、そのままインストールしても大丈夫なようです。
新規にインストールする場合、指示された場所か適当な場所を指定すれば良いと思います。
表示を確認して、Install>
Install

Thonny 3.3.13 インストール(更新)が完了しました。
インストール完了

変更点など

Thonny 3.1.12 から変更された点などを記載します。あたらしいThonny-3.3.13を実行してみます。
Thonny3.3.13
メニューにあったDevice項が消えています。個々の環境によって変わっているかも知れませんが、組込みのpythonは3.7.9になっています。
Thonny3.3.13コンパネ

主な変更点はメニューのFileとTools>Optionです。変更点だけ記載して行きます。他は当サイト内Thonny-3.1.12の記事などを参照ください。

[File]
Save copy
Move /Rename
が追加されています。無くなったDeviceメニューの代替機能があるようです。
File

Tools>Options>InterpreterでMicroPython(micro:bitなど)に切り替えると、下図のように、computer側とデバイス側(micro:bitなど)を選択してFile操作ができるようになっています。
保管場所が選択できる

[Edit]
Indent select lines
Dedend select lines
Replace tabs with space
が追加されています。
Edit
[Indent select lines] 選択行をインデントします。
[Dedend select lines] 選択行をデデントします
横にあるTab、Shift+Tabを使うので、いちいち、ここを選択して使う事は少ないと思います。
[Replace tabs with space] 空白タブをスペースに変換します。
下図のようにタブ入力部がある際にReplace tabs with spaceを選択すると
タブ入力部
空白タブを4つのスペースに変換してくれます。便利です。
スペースに変換

[View]
ASTが無くなっています。(素人なのでASTそのものが不明ですか・・)
Program tree
Plotter
が増えてます。
View

[Program tree]
Program treeをチェックすると下図のような表示がされました。素人の私にはわからない内容です。
Program tree

[Plotter]
メニューView>Plotter、またはshell窓上で右クリックでShow Plotterで表示されます。
Thonnyの右上パネルのHelpタブを選択するとPlotterの説明があります。MuPythonエディターを模して追加された機能のようです。
サンプルスクリプトを実行すると下図のようになりました。shellに表示される行ごとに対応した折れ線グラフになります。
Plotter窓の無い状態でスクリプトを実行しても、Shellに表示された結果データを折れ線グラフ表示できます。
Plotter

[Run]
Select interpreter (Tool>interpreterと同じ)
Interrupt execution
Send EOF / Soft reboot (旧のDevice>Rebootと同じ)
Disconnect (旧のDevice>Close serial connectionと同じ)
が増えています。
Run

[Tools]
表示されている項目は同じですが、Optionsには変更点が多いです。
Tools

[Tool > Manage packages]
Interpreterでデバイスを選択していると選択できないようなっています。
Manage packages

[Tool > Manage plug-ins]
パネルのカラーが変わっています。機能は同じだと思います。
Manage plug-ins

[Tool > Options]
タブ数と並びが変わっています。ありがたいことに言語設定(日本語化)ができるようです。変更や追加を比較するのでEnglishのまま見て行きます。(Thonny 3.1.2のタブ順で見て行きます。)
General

[Assistant]
同じです。変更ないです。
Assistant

[Debugger]
DebuggerタブはRun&Debuggerになってます。
Run&Debugger

[Editor]
Highlight tab characters  タブのハイライトが追加されてます。
Indent with tab characters(not recommended for Python) タブ文字によるインデント(Pythonでは非推奨)が追加されてます。
Editor
Highlight tab charactersをチェックしておくと空白タブがハイライトされます。
EditのReplace tabs with spaceで簡単にスペースに変換できます。
Highlight tab

[General]
Log program usage events  プログラム使用イベントのログ
Language  言語 ここで日本語化できます。
Environment variables(one KEY=VALUE per line)  環境変数(1行に1つのKEY = VALUE)
が追加されています。
General

[Interpreter]
マイクロビット以外のMicroPythonなどの選択できるようです。選択が増えています。
Interpreter

MicroPythonのInstallは3.1.12ではDevice メニューにありましたが、ここの Install or update firmware に変わっています。micro:bit V1、V2を判別して、micropythonのインストールだけでなくファームウェアの更新もしてくれるようです。
install

[Terminal]
変更はないようです。
terminal

[Theme & Font]
IO fontが追加されてます。
Theme & Font

[shell]
shellのタブが追加されてます。
ANSIのサポートや最大の行の長さ、行数を設定できるようです。
shell
Terminal emulationの横をチェックしておくと、
例えば、組込みpythonでdir(__builtins__)を実行すると、出力が長いため以下のようになります。
結果が必要な場合は、
Wrap text(may be slow)で折り返して表示
Copy to clipboardでメモ帳などにコピペ
Expand in Shellで表示部を広げる
などが選択きるようです。
shellタブ
Copy to clipboardを選択するとshellの表示は以下のようになってました。
clipboard

Object inspector
Open evaluated values in Object inspectorをチェックしておくとObject inspectorパネルが表示されるようです。オブジェクトの値(Data)や属性(Attribute)を表示されます。
例として以下をShellで実行してみました。


MicroPython v1.15-64-g1e2f0d280 on 2021-06-30; micro:bit v2.0.0 with nRF52833
Type "help()" for more information.
>>> a=10
>>> b='abcd'
>>> c=list(b)
>>>

右下にObject inspectorが表示されています。
Object inspector

右上のVariables ’a’を選択すると、下段のObject inspector窓に’a’のtype <class ‘int’>やData(10)が表示されました。
Object inspectorでAttributeを選択すると下記が表示されました。
右上のVariables
右上のVariables ’c’を選択すると、以下のようになりました。
右上のVariables ’c’
’c’はtype <class ‘list’>なのでAttributeにappendなどがたくさん表示されています。
Attribute

また、以下のようなshellのデータを選択して値や属性を調べることができるようです。
shellのデータ
さらに、micro:bitで使うpin_logoのような関数の属性も分かります。
(from microbit import pin_logoでインポートして右上に表示されたpin_logoを選択)
DataAttribute

[Help]
変更はないようです。
Help

まとめ

Thonny 3.1.12から3.3.13に更新しました。File操作やMicroPythonのインストールなど変更点を確認しました。言語設定で日本語化できるようになっています。micro:bitのインストールも便利になっているようです。