介護離職への道(30)中古住宅
中古住宅
今回の帰省は四十九日の法要、納骨をするためでしたが、もう一つありました。親父が入院したあたりからいわゆる介護離職を漠然と考えていました。親父が亡くなった時の忌引き休暇で帰省した前回は少し時間がありました。そのため、リホーム会社に連絡して実家の見積もりをお願いしていました。親父が亡くなって冷静さが欠けていたのでしょう。今、思えば遠方に住みながらリホーム(リノベーション)など、冷静に考えれば無理な話だと思います。そのうえ嫁さんの事を考えれば実家に住むのはさすがに厳しいです。
見積もりをお願いしたリホーム会社も無理っぽいと考えていたと思います。それでもちゃんとした見積書を出してくれていました。リノベーションだと1000~1300万円とかなり高額になることが分かりました。想定している費用と比べかなり高額でした。実際に進めるなら、ここからスペック下げながら決めて行くようになると思いました。しかし、遠方に住みながら交渉するのは無理だと改めて思いました。このリホーム会社の社長さんには本当に感謝しました。その時の縁で離職して戻ってからは実家の部分的な修繕、バリアフリーの工事をお願いしたりしています。
よく考えれば、リノベーションして同居するのも難しいだろうと思いました。嫁さんに無理を言い過ぎることになります。むしろ近場で通える場所に住む方が良い、その方が現実味があると思いました。そのため、この帰省に合わせて中古住宅の物件を調べていました。田舎なので良い物件数がありませんでした。その中でどうにか1件だけ、築年数が新しく、予算内に入りそうな物件がありました。その中古住宅の内覧もこの帰省の目的でした。
不動産屋に無理言って実家まで迎えに来てもらいました。かなり若い個人経営の社長さんでした。親父の車が既に無いので非常に不便です。場所は実家から車で10分くらいです。場所的には問題無さそうです。私の中学校の学区内なので少しは馴染みもあります。物件を内覧しました。予想以上に綺麗な物件で高印象でした。平屋でオール電化、エコ給湯で築年数が9年未満の物件です。
次の日、もう一度見たいと無理を言って忙しい中、朝一番で対応してもらいました。この不動産屋さんも印象は悪くなかったです。少し気になる点はありましたが大きな難点はなさそうに思いました。この物件はちょうど親父の葬式くらいから出ているとのことでした。あとで嫁さんに話したら「なんか因果を感じる」と言ってました。
現在、私らはこの住宅に住んでます。嫁が言ったとおりになってます。同じ敷地に二世帯住宅用に建てた家だったそうです。娘夫婦の旦那が東京へ転勤になり、先々も帰って来ないと言ったそうで売りに出したそうです。母屋は若夫婦が盆正月に帰省しても大丈夫なくらい部屋数もある大きな家なので売り出したそうです。
うちの嫁さんは基本的にネアカ、ポジティブで人見知りせずに人と良く喋ります。今は隣のお母さんと仲良くやっています。自家製の農作物やらをたくさん持って来てくれます。ありがたいものです。お母さんも娘夫婦がいなくなり寂しいのだろうと思います。やっぱり何かの「なんか因果」があったのでしょうか。
※メモ
中古物件を仲介業者から購入すると何の保証もありません。最近はインスペクション(検査)とかあるようですが大半やってません。仲介業者からの購入は安心感が無いです。手数料損な感じがします。しかし、買うより売る方がもっと大変です。